債務整理のよくある質問 法律事務所ホームロイヤーズ運営の債務整理ガイド

債務整理のよくある質問

よくあるご質問一覧  [Q.1-34] [Q.35-77] [Q.78-108]

(1)住宅ローンに関する悩み

Q.1.
住宅ローンの返済が苦しいが、銀行と住宅ローンの返済条件を変更する交渉はできないのでしょうか。

A.1.
もし住宅ローンを10年位前に組んでいるのなら、金利は現状よりも高いはずですので住宅ローンの借り換えが検討できます。 一部の銀行では担保割れ物件であっても借り換えに応じているようです。それが無理、または借り換えでも厳しいという場合には銀行と返済条件の変更交渉の余地があります。

Q.2.
サラ金からの借金が多く破産したいが、住宅ローン返済中の持ち家がある。持ち家を手放さずに借金整理することはできないのでしょうか。

A.2.
借金整理をするまえに、住宅ローンの金利が現状水準よりも高いようならば住宅ローンの借り換えを検討してください。それでも借金整理の必要がある場合には、下の二つの方法によれば持ち家を手放す必要がなくなります。ただし、住宅ローンを支払いつづけることに変わりはありません。

・任意整理…弁護士と金融業者とで借金減額交渉を行うものです。通常、」金融業者は、利息制限法の法定金利を上回る金利で融資を行う事が多い為、金利引き直しをした結果、住宅ローンを支払える余裕ができるかもしれません。

・個人再生手続・住宅ローン特則の利用…個人再生手続とは、借金総額を返済可能な額にまで減額した上で、その額を通常3年で分割返済させる裁判手続です。住宅ローンについては元本減額されませんが、場合によっては、返済条件を緩和(返済期間の延長、元本返済の猶予)することができます。

(2)給与差押に関する悩み

Q.3.
業者が給料の差押をかけてきそうな雰囲気です。給料の差押とはどういった手続なのでしょうか。

A.3.
給料の差押とは、債権者である業者による裁判手続きです。業者は裁判所に申立を行い、それを受けて裁判所が、債務者であるあなたの勤務先などに対して、その給与の一部につき、あなたには支払をしないで、直接、業者に支払うよう命令を発します。業者は、差し押さえた給料を借金への返済として受け取ります。

差押をする場合、業者は、債権の存在を証明する書類(公正証書もしくは、確定判決等の書面で、債務名義と呼ばれます)と、差押対象となる資産(給料)などを裁判所に示す必要があります。その後裁判所は債務者や会社に対して差押命令を発することになります。

Q.4.
業者が給料の差押をすると、会社に差押の事実が知られますか。

A.4.
裁判所からの差押命令は会社に送られてきますので、その時点で会社はあなたの差押の事実を知ることになります。

Q.5.
会社に差押の事実を知られないためにはどうしたらよいでしょうか。

A.5.
予防措置として、以下のような方法が考えられます。

・借金をするときに公正証書を作らない…通常、債務名義(Q.3参照)は、裁判手続などを経て取得することになる為、差押までに時間がかかります。しかし、公正証書を作成した場合には、業者は、裁判手続きを経ずに、いつでも差押をする事が可能となります。公正証書を作らせないためには、むやみに、業者に委任状と印鑑証明書を渡さないことです。

もしこれらの予防が手遅れの場合には事後措置として、弁護士を通じて和解(任意整理)を申し入れて差押の申立を取り下げてもらう等の方法が考えられます。いずれにせよ、早めに、専門家に相談するのが良いでしょう。

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Q.6.
サラ金からの借金返済を延滞してしまい、業者や裁判所から「給料を差押」する旨の通知を受けてしまいました。差押を止めさせる方法はあるのでしょうか。

A.6.
ご質問のケースではすでに差押命令が裁判所から会社とあなたに到達しているようですので、以下のような方法が考えられます。

・差押手続違反を理由とした「執行抗告」を起こす。ただし、これだけで手続を止めることはできません。

・差押の根拠となる借金の不存在を争う「請求異議の訴え」を提起する。

・民事再生の開始決定を得る…民事再生の申立後、開始決定が得られれば、差押中止命令がもらえます。

・破産手続き開始の決定をもらう…早急に裁判所への申立てを行い、破産手続き開始決定の認可を受けます。申立てに伴い、必要に応じて裁判所から中止の命令が出されます。

・免責許可決定が確定する・・・免責確定後に、破産裁判所から取り寄せた「免責決定確定書」を添えて、免責確定による債務消滅を理由とした請求異議の訴えを起こし、同時に強制執行停止を申し立てます。強制執行停止決定を執行裁判所に提出し、差押はその効力を失います。

(3)借金問題をなるべく人に知られたくない

Q.7.
同居の家族に知られずに借金を整理したいのですが、可能でしょうか。

A.7.
基本的に困難です。

しかし、延滞などがなく、まだ取立てなどが始まっていないのであれば、予防する見込みはあります。まず早めに弁護士に相談してください。弁護士が代理人として業者に受任通知(介入通知)をすることで、金融庁通達により、業者は、直接債務者に対して取立てをすることが禁じられます。その後、任意整理などの方法で業者との交渉を行い、借金整理を行うのであれば、同居の家族に知られることはないと思われます。

他方、破産や民事再生などの法的手続を選択する場合は、同居の家族に全て内密で行うことは困難です。ご本人で行われる場合には、裁判所からの郵便物が書留で届いたりするので、自分宛の郵便物の郵便局留めを郵便局に願い出るのがよいでしょう。 弁護士に委任される場合、当事者間の連絡はすべて弁護士が代行いたしますのでご本人様に連絡が届くことはありません。しかし差押、仮差押等の手続については直接その財産に対して行われるため、弁護士の手が届きません。そのため、こうした手続が行われないよう、未然に対策が必要となります(A.5などを参照)。 また家族、及び親類縁者及び知人が、あなたの借入に際して保証人となっている場合は、あなたに代わり、債務の履行を債権者から求められる事となります。

その場合は、保証人である人達に知られずに問題解決を行う事は相当困難となります。

Q.8.
会社に知られずに借金整理をしたいのですが、可能でしょうか。

A.8.
基本的に、会社がその事実を知りえることはありません。しかし、以下のルートを通じて会社に借金整理の事実が知られる可能性はあります。

・債権者からの給与差押…Q.4Q.5.を参照
・破産宣告、免責決定、民事再生手続開始決定…官報に公告されます。一般の人が官報を見る機会は少ないといえます。

Q.9.
破産・免責や個人再生手続を利用すると、人にわかってしまうのですか。戸籍に記載されてしまうのですか。

A.9.
破産開始決定・免責決定・民事再生手続開始決定を受けた事実は、官報に記載されます。また破産者は各市町村役場にある破産者名簿に載ります。

しかし一般の人が官報をみる機会は少ないといえます。また破産者名簿は一般の人が見ることはできず、加えて免責決定を受ければその記載は抹消されます。また、戸籍には、何も記載されません。

Q.10.
破産をするとブラックリストにのるそうなのですが、ブラックリストとはなんですか。

A.10.
ブラックリストとは、金融業者から集められる債務者情報を集中管理する信用情報機関が作る「事故情報」のことです。債務者の延滞や貸し倒れ、破産などが発生すると、この事故情報に載せられ、通常5〜7年は抹消されません。この間新たにクレジットカードを作ったり、金融業者からの融資を受けたりする事は、ほぼ不可能となります。

但し、「事故情報」を前提としての最終判断は、その基準・扱いも含め、各金融機関により異なります。

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(4)借金整理は家族・親族にどのような影響を与えるか

Q.11.
破産・民事再生をすると家族・親族に影響がありますか。

A.11.
家族・親族が保証人になっていない限り、影響はありません。業者の違法な取立てや給与差押による生活困難が生じているならば、対策をとる必要があります。ただし、あなたが破産したことによって、家族がクレジットカードを作成する際の与信審査に影響が生じる可能性があります。

他方、家族が保証人になっている場合には、あなたに対して認められた効果は、保証人には及びません。

Q.12.
自分の借金について、業者が家族にも返済を迫っています。払わなければいけませんか。

A.12.
保証人になっていない限り、払う必要はありません。また、支払い義務のない者に対する取立てや、返済の要請は金融庁通達によって禁止されていますので、もしそのような行為があったら、業者に対して内容証明郵便による警告を行う、若しくは監督官庁に対して苦情申入を行う方法があります。詳しくは、弁護士に相談した方が良いでしょう。

(5)借金取立てに関する悩み

Q.13.
取立てが家や会社にきて困っている。止めさせる方法はないか。

A.13.
自己破産の申立をすれば、裁判所から債権者に通知が送付されます。通知後は、債権者は債務者に対しての直接取立行為は禁じられるため、債権者の取立てはとまるはずです。また、弁護士に依頼した場合には弁護士が債権者宛てに「介入通知」を出してくれます。介入通知が債権者に到達した後は、債権者は債務者に直接取立行為をすることができなくなります。

弁護士に依頼した場合には、弁護士があなたの代理人として債権者宛てに「介入通知」を出します。介入通知が債権者に到達した後は、債権者は、代理人と交渉をしなくてはならない為、債務者への直接的な取立行為は無くなります。(例外:Q.5

Q.14.
業者が暴力的・脅迫的な取立てをしてきています。対抗措置はとれませんか。

A.14.
取ることが可能です。「貸金業の規制等に関する法律」(貸金業法)が適用され、特に以下の行為は、貸金業法や割賦販売法、刑法などの法律や、所轄官庁の通達によって禁止されておりますので、違反行為があった場合、早急に警察や監督官庁に苦情申立をしてください。以下に、具体例を列記いたします。

・正当な理由なく、午後9時から午前8時までの間や、その他不適当な時間帯における、電話連絡や電報の送達、訪問等の行為。
・暴力的な態度や、大声をあげたり、乱暴な言葉を使ったりする事で、相手を威圧する等の行為。
・勤務先を訪問して借主、保証人を困らせたり、不利益を被らせたりする行為。
・法律上支払い義務のない第三者に対して支払請求をしたり、必要以上に取立てへの協力を要求する行為。
・運転免許証、健康保険証、年金受給証等の生活上必要な証明書等の提出を要求する行為。
・他の貸金業者からの借入や、クレジットカード等の使用により、自社への返済を要求する行為。
・白紙委任状と印鑑証明書の提出を要求する行為。
・既に支払済みのはずなのに、金融業者が支払請求する行為。

Q.15.
保証人に取立てが及んでいるようなのですが、こちらから止めさせる方法はありますか。

A.15.
残念ながら、こちらから止めさせる方法は有りません。

主債務者の返済が遅延、あるいは停止した場合、債権者は保証人に支払いを求めることができます。

この場合、保証人も資力が無い場合には、別途債務整理手続を採択する必要があると思われます。ただ、保証人に対する取立であっても、貸金業規制法や監督官庁通達の禁止規定(Q.14)が及びますので、違反行為に対しては、警告や監督官庁への苦情申立を早急に行う必要があります。

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Q.16.
業者が「知人や親類に迷惑がかかるぞ」といっています。止めさせる方法はありますか。

A.16.
親族や家族であっても、各種の保証人になっていない限り、代わって支払う義務はありません。業者が支払い義務のない者に対して取立てをすることは、財務省や経済産業省の通達で禁止されており、あまりにも強引な場合には、刑法の強要罪・恐喝罪にあたる場合もあります。
対策としては、

・内容証明郵便による業者への警告文書送付、
・監督官庁への苦情申立、
・警察に対する刑事告訴、

などがあげられます。不明な場合は、弁護士に相談してください。

(6)悪質な貸金業者に関する悩み

Q.17.
金融業者にはどんな種類があるのですか。

A.17.
貸金業者には、公庫などの公的金融機関や銀行、消費者金融(俗に言うサラ金)などがあり、この他、違法な貸付や取立てを行う街金、ヤミ金業者などもあります。消費者金融は、一般に、無担保・無保証の小口貸付(100万円以下)を行うものが殆どですが、300万円等の高額融資を行う業者や銀行と提携し、貸付を行う業者など、多種多様です。また、街金、ヤミ金業者らは、担保や保証人を要求することも多く、融資額は中規模(30万円以下)が多いようです。

Q.18.
違法な貸金業者の特徴とその手口・対処方法を教えてください。

A.18.
高金利の違法金融業者に十一屋(トイチヤ)というのがあります。10日で1割〜5割といった超高金利を取る業者です。ほかの業者から借入ができなくなった債務者の弱みに付け込んできます。中には貸金業としての登録のない、モグリの業者も多数います。このような業者から借り入れたら最後、夜中に自宅へ押しかけられたり、職場に取立てにこられたりといった、金融庁通達や刑法にも違反する過酷な取立てをしてきます。こうした取立てに対しては内容証明郵便による警告、監督官庁への苦情申立等を行う必要があります。また、このような業者の取る利息は明らかに出資法違反で、刑罰(3年以下の懲役または300万円以下の罰金)の対象となります。

Q.19.
貸し出し利息には規制があるそうですが、具体的に教えてください。

A.19.
貸し出し利息は次の3つの法律で規制されています。

(1) 利息制限法
(2) 出資法
(3) 貸金業規制法

一般的に貸し出し利息の上限を定めているのは(1)の利息制限法で、元本の大きさによって、年率20%(元本10万円未満)、同18%(同10万円以上〜100万円未満)、同15%(同100万円以上)となっています。しかしながらこの法律には罰則がなく、すでに任意に支払ってしまった分については有効(ただし判例による変更あり、後述)とされているため、業者は罰則のある(2)出資法の上限金利(29.2%)の範囲内で貸し出しをおこなっているのが実情です。また(3)の貸金業規制法は厳しい条件(各種の受取証書の交付など)を満たした上で29.2%までの金利で貸し出しを行うことを認めています。しかしこの条件を満たした業者は非常に少なく、多くの業者は利息制限法に定める利息で営業をすることとなります。

Q.20.
貸出金利には上限があるそうですが、今の借金の借り入れ金利がこの上限を上回っている場合には、引き下げることはできますか。

A.20.
可能です。利息制限法上は元本の大きさによって15〜20%が貸出金利の上限となっています。ただし、貸金業規制法上の規制を守っている業者については、29.2%までの金利をみとめられています。

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Q.21.
規制金利以上の借金でも、払った分を取り戻すことはできないのですか。

A.21.
できます。既払い分のうち超過利息(制限金利を上回る金利による利息)にあたる部分は元本に充当されたとみなされます(金利引き直し計算といいます)。この引き直し計算の結果、払い過ぎ(過払い金)が発生する場合には、業者に対して過払い金の返還請求ができます。

Q.22.
十一屋からの会社への取立て電話が原因で、会社をやめざるを得なくなってしまいました。十一屋を訴えることができますか。

A.22.
金融庁通達などに明らかに違反する行為ですので、苦情申立をすることができます。また、業者を特定できる場合には損害賠償請求をすることができます。

Q.23.
十一屋問題は自分で解決することができますか。

A.23.
十一屋は頻繁に名前を変えるなど特定がしにくいことが多いのです。事情をよく知る弁護士等に対策を相談することをお勧めします。

Q.24.
十一屋の悪質な違法行為に、弁護士はどのような手を打つのですか。

A.24.
十一屋の行為は罰則(出資法や貸金業規制法)に触れるものがほとんどですので、弁護士はこうした違法行為を取り締まるよう警察に申立、告発等を行います。

Q.25.
業者から、「クレジットカードでビデオカメラを買い、そのビデオカメラを買い取る形で送金するからすぐモノを送ってくれ」といわれました。利用しても大丈夫ですか。

A.25.
絶対に利用してはいけません。いわゆる買取屋の手口で、「換金行為」といわれるものです。ビデオカメラはよくて7割ぐらいの値段でしか買い取ってもらえず、その後クレジットカード会社からの請求がきますので、結果としては借金が増えるだけです。

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Q.26.
サラ金からお金を借りた際に、白紙の書類に署名押印させられた。何か不正に使われるのではないか。

A.26.
公正証書作成のための委任状が作られている可能性があります。公正証書が作られると給与への差押をすぐに行うことができますので大変危険です。(Q.5を参照)

(7)その他借金一般に関する質問

Q.27.
勝手に連帯保証人にされてしまいました。対抗措置はありますか。

A.27.
「連帯保証契約」は、連帯保証人になる人と債権者との間で結ばれる契約です。連帯保証人になる人が自ら契約を行う場合のほか、連帯保証人になる人が代理人を頼んで契約してもらう場合はあり得ますが、いずれの場合にも、連帯保証人が自由意思に基づいて連帯保証債務を負うことを認めている必要があります。したがって勝手に実印を持ち出され、契約書にサインされたような場合には、原則として連帯保証契約は無効となります(民法119条)。ただし、必要がなくなったのに、実印を知人に預けたままにした場合など、あなたの過失が原因で代理権を与えたかのような状況があった場合には、連帯保証が有効とされてしまう場合があります。注意してください。

Q.28.
妻(夫)が勝手に自分名義で多額の借り入れを行っていることがわかりました。どうすればよいでしょうか。

A.28.
Q.27のとおり、他人が勝手に本人名義で、または代理人として借金をした場合には、本人であるあなたはその契約に拘束されません。仮に貸金業者が「日常家事債務については夫婦が相互に代理権を有する」(民法760条)と言ってきても、サラ金からの借金が日常家事債務にあたる場合はまずないと考えられています。したがって夫(妻)は保証人にでもなっていない限り借金の支払い義務はありません。

Q.29.
息子(娘)が多額の借金をしていることがわかりました。親である自分が代わりに払わなければならないのでしょうか。

A.29.
親であったとしても、保証人や連帯債務者になっていたり、債務の引受をしていない限り、子供が作った借金だから、という理由で代わりに返済を行う義務はありません。貸金業者による「支払い義務のない者に対する取立てや取立て要求」は金融庁通達によって厳しく規制されていますので、万一、督促を受けた場合には、警告を発したり、監督官庁に苦情申立をするとよいでしょう。また子供が未成年者の場合、親が借金を取り消し、「現に利益を受くる限度」で金銭を返還すれば済ますことも可能です。
ただし、借入行為につき、子供に業者を騙す意思がないことが、その条件となります。

Q.30.
身内がした借金で、特に保証もしていないのに業者の取立てが来てうるさいので、払ってしまいました。取り返すことはできますか。

A.30.
民法では、支払い義務がない者(いわゆる第三者)の弁済であっても基本的に有効とされます。従って、弁済者は債権者に対して、一度支払った弁済金の返還を請求するは困難です(民法474条)。
ただし、本来の債務者の代わりに弁済したこと(‘代位弁済’といいます)によって、弁済者は債権者に代わって債務者に金銭の支払いを請求することができます(同500条)。

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Q.31.
10年以上前に借りた借金があるのですが、時効は成立しないのですか。

A.31.
金銭消費貸借契約は、債権者の権利行使や債務者による債務の承認(これらを「時効中断事由」といいます)が10年間行われなければ時効により消滅します(民法167条)。時効中断事由があった場合には、その時点から、さらに10年の経過を要します。なお、債権者の単なる取立ては時効中断事由になりません(但し、裁判上の請求がなされた場合には時効は中断します)。一方、債権者の取立てに対して「1円でも支払った場合」には、債務を承認したことになります。その場合、時効は中断(最初の状態に戻ること)されますので、注意が必要です。

Q.32.
借金の取立てがひどいので、夫が「迷惑をかけたくない」と離婚を切り出してきました。離婚をすることで何かメリットがあるのですか。

A.32.
借金の返済が遅れた場合、業者は、電話や訪問による督促を行いますが、離婚し、別居した場合には、事実上、その督促による迷惑を受けなくなるというメリットは考えられます。
しかし、離婚をする、しないにかかわらず、保証人や連帯債務者になっていない限りは、夫の借金について、妻であるあなたに返済義務はありません。また、返済する義務がないあなたに対する取立ては、金融庁通達によって厳しく規制されています。

したがって、万一、督促を受けた場合には、毅然とした態度で対応すことが重要であり、また、それで、話が済む場合も多い為、離婚することによるメリットは少ないものと考えられます。むしろ、家族で話し合い、協力し合って、早めに、債務の整理を行うことを検討する方が得策でしょう。

Q.33.
友人から「必ず返すから」と自分名義でサラ金から借金することを頼まれてしまいました。

A.33.
ご質問のケースは、いわゆる「名義貸し」と呼ばれるものです。友人が返済する、という事ですが、債務者となるのは、借りた名義人であるあなた自身です。事情はどうであれ、業者からすれば、あなた自身が借りたものである以上、あなたに対して返済を迫ります。友人が返済しなければ、あなたが返済しなければならなくなります。くれぐれもご留意ください。

Q.34.
自動車を担保に借金をしましたが、返済が滞ったからといって業者が自動車を持っていってしまいました。取り返せますか。

A.34.
自動車を担保に借金をする場合、通常、業者は、あなたの自動車の登録名義を業者名義にします。そして借金の返済が滞った場合には、業者が所有権を根拠に自動車を引き揚げるのです。しかし判例ではこの場合、業者が自動車を丸取りすることは許されておらず、業者は自動車を換価し剰余金をあなたに返還する義務(清算義務)を負っているとされています。したがってあなたは、業者に対して清算剰余金の返還を請求することができます。

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